施術ケース

施術ケース5 足底筋膜炎

今回は足底筋膜炎の症状についての傷病事例と施術コース、施術内容などを紹介いたします。

足底筋膜炎とは

足底筋膜炎とは、足の裏、土踏まずの部分の痛みの症状のことを言います。名前にもついている足底筋膜というのは、足の底に沿って走り、かかとの骨とつま先をつなぐ太い帯状の組織です。この部分に慢性的に負荷がかかると痛みが起きます。陸上長距離やマラソンランナーなどにもみられる慢性障害でもあります。

走る際のフォームが悪かったりシューズが合わない、急に長距離を走ったり、歩いたりすると症状が出てきます。

一般的に足のアーチがない、いわゆる扁平足の人がこの症状が出やすい傾向です。走り込みすぎでも起こります。

痛み方の特徴として特に、起床後最初の一歩を踏み出すときや、しばらく立っているときに、かかとに鋭い痛みや刺すような痛みが生じることが多いのが特徴です。

傷病ケース

中学校2年生の男子陸上部長距離。長距離を初めて間も無く足の裏が痛み出した。フォームが悪くコーチからも足が流れていると指摘される。体幹も弱い。

足のアーチは潰れており扁平足。身体はほっそりしていて無駄な筋肉や脂肪は少なめ。ストレッチなどはあまりしておらず身体は固い自覚がある。

施術内容

マッサージ40分コース

足の裏を積極的にほぐすことを行いつつ、ふくらはぎやふとももの緊張がある箇所をほぐしていった。必要以上に無駄な筋肉の緊張がなくなるようにマッサージを行なった。股関節周りも行おうとしたがお尻や腰回まわりはくすぐったそうだったので足のコリを解きほぐす方に専念。

マッサージと体の反応もよく、緩んでいく、ほぐれていく感覚も早かったため、足の裏の使い方が良くなるように足首、足部の関節の調整とストレッチを行なった。

その後、痛みが取れたら扁平足の改善に努めたいのでチューブトレーニングやタオルを使ったトレーニングを行うように指導。

ストレッチはできる範囲で少しづづ行うように伝える。おそらく走らない状態でも数日は痛みがあると思われる。

走るのを再開した時に以前よりは耐性がついているので持つと考えられるが足のアーチ、足底に負担がかかりやすいという根本的な解決にはなっていないので、足部のトレーニングとストレッチを続けて欲しい。困った時はマッサージに来るように伝えた。

その後

1週間後に来院。同じマッサージ40分のコース利用。

痛みは前回のマッサージの後から楽になる。タオルをつかってトレーニングは少しづつ始めているようだ。

足底筋膜の緊張やふくらはぎの固さはみられるが前回よりも緩い感覚があったので今回のマッサージで前回よりもほぐせて、関節まわりの調整も行った。

施術改善点

怪我の回復という点では酸素カプセルも有効のためマッサージと併用して行いたい。超音波やマッサージガンもやらないよりかやったほうが良い。

今回の患者様はくすぐりやすい体質のため筋膜リリースは直接足底には行わなかったが、可能であれば行うのもとても相性が良い。以前筋膜リリースで足底筋膜炎の症状の方を足裏10分だけやってみたところ痛みが半分取れたという経験があるためだ。その後マッサージを行なって8割強取れた。

足底筋膜炎だと足に鍼を刺して電気を流す先生もいるが個人的に、経験者としても足裏の鍼は痛いのうえそれが効果的かというと天秤にあげて釣り合わないと考えており、足底筋膜炎だから足裏に電気鍼は行っていない。